近所のグルメサイトで高得点を獲得している天ぷら屋さんへ、初めて母と行ってみました。
母は無類の天ぷら好き。日頃のお礼も兼ねてのランチです。
2025年7月12日土曜日の午前11:30、少し早い時間に到着。並びもなく先客はひとり。
「あれ、人気店なのに…?」と拍子抜けしたけど、これから混むのでしょう。
このお店、かつてはミシュラン一つ星を4年連続で獲得した名店。

店内はシンプルで清潔そのもの。白木のカウンター7席だけの小さなお店です。
職人気質の店主が静かに構え、空気はちょっとピリッ。

ランチは1500円から2500円と意外にリーズナブル。
母は天丼(1500円)、私は天ぷら定食(2000円)を頼みました。
店主いわく、天丼と天ぷら定食では揚げるタイミングが違うそうで、そのこだわりにちょっと期待感アップ。
私には沖縄の岩塩を独自に仕上げたというお塩と天つゆが出されました。
まず来たのは、エビの天ぷら2尾。
この店は一気に出さず、揚げたてを一つずつ出すスタイル。
「塩とつゆのどっちで食べたらいいですか?」と聞くと、ランチは自由とのこと。
ディナーは食材ごとに美味しい食べ方を指南するのだろう。
母の天丼はまだでしたが、待ちきれず天つゆにくぐらせパクリ。 サク、サクサクサクッ。
衣の香ばしさとプリッとしたエビの歯応え、ごま油の香りがふわっと鼻に抜けます。
思わず「うまっ」と声が出ました。
2尾目はお塩で。
サクサクがさらに引き立ち、「やっぱりお塩が正解だね」と得意げに食通ぶって母に言う私。

そのころ母の天丼が到着。
つゆの色がちょっと濃いめかな?と思っていたら、私にも野菜や魚の天ぷらが続々。
キスの天ぷらは小ぶりで綺麗だけど、少しだけ生臭い…。
「気のせいだよね?元ミシュラン店だし」と自分を納得させました。
野菜(かぼちゃ・ピーマン・ヤングコーン)はサクサク。
ただ特別感はないかな。

ふと見ると、母が天丼を半分ほど残しています。
「残すなら食べるよ?」と引き取り、内心ラッキー。
私は天丼も大好物なのです。 ところが食べてびっくり。
さっきの天ぷら定食より、ごま油の香りが強くてちょっと重たい…。
母が一言も話さず浮かない顔をしていた理由がわかりました。
お漬物も古漬けっぽく、母の評価はダダ下がり。
店を出るや否や、主婦目線で文句の嵐。
お店で黙ってた分、文句が止まらない。
魚の臭み、ごま油の強さ、野菜の鮮度…。
辛口です。
しかも会計は現金のみ。
「いまどき強気だな」とちょっと思ったり。

結局、私たちの滞在中に来たお客さんはもうひとりだけ。
ランチはお得だけど、値段相応なのかもしれません。
多分――いやきっと、母とここに再訪することはないでしょう。
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